(質問)
「信託って信託銀行とかサービスのことではないのか。家族信託はそれとは違うのか」
(回答)
1 信託とはなにか(民事信託と商事信託の違いなど)
信託とは、「財産を持っている方が、その財産を信頼できる人や会社に託す仕組み」のことをいいます。
2 民事信託と商事信託について
信託には、信託銀行などのサービスである「商事信託」と家族信託などの「民事信託」があります。
(1)商事信託とは
商事信託というのは、その財産を託される人や会社が、その財産の管理等にかかる報酬などを取って、商売として行うものをいいます。これはまさに信託銀行や信託会社が行っているサービスのことで、イメージしやすいかもしれません。
※財産の信託を受けることを業として行うためには、信託業法の免許や登録が必要となります(免許等を取らずに行うと法律により罰せられます)。
(2)民事信託(家族信託)とは
これに対し、民事信託というのは、商事信託でない信託を意味します。
私がよく使う「家族信託」もこの民事信託の一つの内容となります。
民事信託は商事信託と違い、財産を託されることを業として行わないものとなります。
例えば、お父さんの財産について、あくまでお父さんの財産管理のために息子に信託をするような場合がこれにあたります。
3 まとめ
このように、同じ信託でも、ビジネスとして行われている商事信託とそうではない民事信託は、名前は似ていますが、全く別のものになります。