家族信託は、「自らの財産の管理を信頼できる家族等に託する仕組み」です。
その前提として「信頼できる家族」に託する形ではあるものの、「財産を渡した後、本当に自らの思い通りに財産の管理等をしてくれるのか心配だ」「財産を渡したら豹変するのでは」という声も聞かれるところです。
このようなことに対応する仕組みが「信託監督人」です。
たとえば、父が子に不動産を家族信託したような場合を想定してみましょう。
この不動産の信託を受けた子、つまり財産の管理を委ねられた子が財産の処分ができる権限をもらっていた場合、子の判断で不動産を売却できることになります。
そこで、父が子に財産を家族信託するにあたって、「信託監督人の同意がなければ上記不動産は売却できない」としておけば、子が勝手に売却することを防止することができます。
信託監督人に、あらかじめ「こういう場合には同意してくれ」ということを伝えておくことも考えられるでしょう。
この信託監督人を置く場合、多くは専門家(弁護士、司法書士、税理士など)を置くことがよいとされています。
もし信託監督人を置いた形で家族信託をしたいと考えている場合にはご相談いただければと思います(私自身が引受けることのほか、税理士等の他の専門家を紹介することもできます)。