1 遺言とは
遺言とは、自らが気づいてきた財産(実家や預金など)を、「自分が死んだら・・・に渡してほしい」などという形で、あらかじめ意思を書面にしておくことをいいます。
遺言には、自らが自筆で作る「自筆証書遺言」と公証人によって作ってもらう「公正証書遺言」があります。
今はインターネットでたくさんの情報が出ているので、ご存じの方も多いと思いますが、2つの遺言のメリット、デメリットを簡単に比較してみましょう。
自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | |
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概要 | 自らの財産を誰にあげるかを自筆で作成する遺言 | 公証人役場に出向いたりして、公正証書という形で作成する遺言 |
メリット | 費用がかからない。 | 公証人の前で遺言を行うため、後々遺言が無効だと争われる危険性が少ない。 |
デメリット | ①要件を満たさないと無効となる。 ②その遺言により登記をするときに「検認」が必要になるなど、相続時に手間がかかる。 | 公証人の費用がかかる(数万円) ※事案によって異なります。 |
有名な話かもしれませんが、「平成29年6月吉日」と書いた遺言は無効となるなど、自筆証書遺言においては気を付けないといけない点があります。
私も含め、多くの専門家は遺言を公正証書で作ることをお勧めしますが、それは遺言の内容が確実に、そしてスムーズに実現できるからです。
2 では、どうすればいいのか。
遺言というのは、しっかりと書いておくことで、相続争い(「争族」争いとも言います)を避けることができます。
ただ、上記に述べたとおり、無効になる危険性もあることから、自筆で書く場合にも専門家のアドバイスを受けて書く必要があります。
公正証書遺言を作るにあたっても、どのような遺言の内容がいいかについては弁護士などの専門家と相談して作成するのが望ましいです。
3 家族信託の検討
このホームページのコラムでも多く書かせていただいているように、資産の管理、承継の手法として、最近は「家族信託」が使われるようになりました。
この仕組みは、財産を残す方の想いを叶えることができる手法として、とても柔軟で使い勝手の良い仕組みとなっています。
遺言にあわせて、この家族信託の利用もあわせて考えてみるのが良いと思われます。
4 ご相談は
遺言や家族信託のことでご相談がありましたら、当事務所にお気軽にご相談ください。