コンプライアンスは「法令等遵守」と言われますが、その内容としては大まかに「企業倫理」と「リスク管理」に分けることができると思います。
今回は、この「リスク管理」についてコラムを書きます。
1 リスク管理とは
世の中にはたくさんのリスクがあります。
例えば、訴訟リスクや風評リスクなどがその一例です。
自治体や企業においては、これらのリスクのうち、重要なリスクを可能な限り排除していく必要があります。
このことを「リスク管理」と言ったりします。
2 すべてのリスクを避けることは不可能であること
リスクには様々なものがあります。
例えば、地球に隕石が落ちてくる、というのも最も大きなリスクになります。
しかし、このリスクに備えている人はおそらくいないのではないでしょうか。
それは、このリスクが生じる可能性とこのリスクへの備えのコストが全くバランスがとれていないからかと思います。
この例は極端な例ですが、自治体や企業が活動をしていく中で、全てのリスクを避けることはできません。
リスクの中で避けるべきものは避け、受け入れるものは受け入れる、というのが必要になってきます。
〇受け入れてはいけないリスクの例
①飲食店での食中毒リスク(これは何も対策しないで放っておいたらダメなリスク)
②職場におけるパワハラ等による職員の自殺リスク(同じく対応しないということは許されないリスクです)。
3 最近のニュースを見ながら
最近、有名人によるパワハラや不倫などのスキャンダルが世の中をにぎわしています。
そろそろ終わるかな、と思って、見ていても、次から次に出てきます。
これも他人事として見るのもありなのですが、少し視点を変えてみてみると発見があることがあります。
「もし、自分自身がこういうことを引き起こしてしまった場合、どのようにすると世間から強い批判を浴びるのか」「逆に、どのような対応をすることで、批判を鎮静化できるのか」
今はネット全盛の社会であるため、見ようと思えば数限りない情報を見ることができますので、そういう視点で見てもらえると、リスク管理のために良いのではないでしょうか。
当事務所では、コンプライアンスの研修なども随時対応しておりますので、考えておられる企業の方などがいらっしゃいましたらご相談ください(もちろん、契約書のチェック等も行っております)