「ガバナンス」とは「企業統治」などと訳されたりしますが、その内容としては、組織としての意思決定があらかじめ定められたルール等に基づいてなされているか、などを意味します。
例えば、取締役会を置いている会社においては、会社法上、業務執行の決定は取締役会が行うこととなっておりますが(法362条第2項第1号)、そのようなことをせずに代表取締役が全て自分の判断で決めてしまうような状態となっている場合には、その会社には「ガバナンスがない」とか「ガバナンスが機能していない」などといいます。
会社法が平成19年に改正されたとき、「企業には内部統制構築義務がある」ということなどが声高に叫ばれていた時もあったとおり、これまではガバナンスが求められるのは民間企業とされていたところです。
ところが、現在、国会に出されている地方自治法の改正では、自治体にもガバナンスを、とりわけ内部統制体制を求める改正がなされようとしています。
〇総務省HP(参考)
http://www.soumu.go.jp/menu_hourei/k_houan.html
具体的には、都道府県知事及び指定都市の市長は、内部統制に関する方針を定め、それに基づき必要な体制を整備することが義務付けられることになります。そして、内部統制に関する報告書を毎年議会に提出することになる見込みです。
今後、どの自治体においてもガバナンスを構築することが求められていくことになるかもしれません。
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